「紳士に“クソ”がつく日」

長男が通っているフリースクールの先生に、
こんなふうに言ってもらった。

「○○くんはね、紳士的なところがあるから、みんなに好かれるんですよ」

紳士。
小学生に使う言葉としては、なかなか聞かない。
それがなんだかとても嬉しくて、私は家に帰って、夫にも次男にも、もちろん本人にもその話をした。

「紳士だって。すごいよね」
「そんな褒め言葉、小学生に使うんだね」

みんなで、ちょっと誇らしい気持ちになった。

その流れで、
「〇ーちゃんも、きっと紳士になれるよ」
なんて話もしていた。

——そして、その日か翌日。

長男と次男は、いつものように喧嘩を始めた。
言い合いはだんだん白熱して、話題はなぜか「紳士」にまで及ぶ。

「紳士って、そんな言い方するの?」
「それ、紳士じゃないでしょ」

次男の怒りは、みるみる膨らんでいく。

そして、ついに放たれた一言。

「クソ紳士!!」

……もう、だめだった。
紳士という、上品でまじめな言葉に、
これ以上ないほど似合わない「クソ」がつく。

紳士は、クソがつくような言葉じゃない。
でも、つけちゃうところが、次男だ。

怒りと混乱と、言葉の消化不良から生まれた、
この日いちばんの名言。

我が家に、新しい語録がひとつ増えた。

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